土田酒造のCIリニューアル
様々な形で関わらせて頂いている土田酒造株式会社様のコーポレートアイデンティティを捉え直す作業を続けていました。
3月の末にようやく会社ロゴとしてお披露目を迎え、その後も段階的にリニューアルを進めています。
〇シンボルマークのコンセプト:
神様に奉る神聖な飲み物でもある日本酒。
酒造りを生業の軸とする土田酒造の「土」という文字の成り立ちにも
酒が関係しているとは、なんとも縁深い。
「土田」という根源的な文字構成に恵まれた名から「土」を取り出し、
象形文字をベースに、企業活動を包括するマークとしてまとめる。
土を縦長の饅頭型にまとめ、台の上に置いた形。これを「土地の神(土主)」と
したのが「土」の漢字の由来とされている。その派生として、土主に酒をふりかけている
字形も生まれ、「土地の神に清めの酒をふりかけて拝んだ」とされる。
この形をマークに取り入れ、プリミティブな(原始的且つ基本の)酒造りに
舵を切った土田酒造の探究心・好奇心、純粋な酒愛、目に見えぬものへの畏敬の念、
祈りの念を表す。根源的な文字を象徴に用いる事で、いつでも初心に立ち戻れる
記号として、対社内的にも働きかけるマークとする。
〇ロゴタイプのコンセプト:
先人達が培ってきた酒造りという伝統文化。その歴史・技術を紐解き、編集し直し、
次世代に継承する役割を担いたいという姿勢を体現する土田酒造。
他方で、変化を恐れず自由に酒造りを楽しむ社風はこの不透明な時代にも軽快且つ飄々と映る。
両イメージを筆文字のニュアンスを取り入つつ、すっきりとした書体で表す。
軽やかな筆の動きを思わせるも、はね・とめはしっかりと抑え確固たる意志を。
英文字は、クラッシックなセリフ体でありながらも、視認性が良い、縦と横の線の強弱が少ない
書体を合わせている。