組織作りへの伴走
1年近く経っての更新となるこのESSAYページ、これが私のペースなのでこれでいいんですがとても久しぶりに書きたくなりました。
三男を妊娠中にはまたしてもつわりが重く、そしてその後も出産まで2つの心臓と4つの肺を回していく中で、場面場面で整理や決断の必要性があり、振り返れば夫ともにその都度両手からこぼれ落ちるギリギリのところでTO DO対応してきたように感じています。目の前の生活や子供たち、クライアントさん対応がプライオリティの上位を占め、いわゆるプライオリティリストの中で本ホームページの更新は遥か下の見えないところに位置し、それは出産後も当然ながら基本的に上がることはありません。ただ、時たま予告なく私の中でムクムクッと「更新したい」意欲が湧き、ワードプレスの醍醐味でもある5分10分で文章を編集したりササッと調整するというような状態が続いていました。
また、本ホームページの新着情報でご紹介するのは制作物ディレクション案件が多いですが、それは一言で言うと掲載しやすいため。大体の期間が決まっており、成果物も明確で、オープンにできるトピックであるという。実際の案件は中長期でのご相談が多く、ESSAYで触れられる内容ではないことと、そしてトップページに長らく載せていた「その時その組織で必要なスポットサポートを」という表現は実態と合致していないことももう何年も気付きつつそのままになっていました。
それが、先月の終わり頃からホームページへの関心が高まり、それは「更新しよう」という意欲へと変わり、この度ワンフレーズも「そのとき必要な伴走を。」へと更新し、ESSAYについてもちょうど先週の都内出張を機にここ1年ほど感じ考えていたことを言語化してみようと思い立ち、こうして文字にすることとしました。
クライアントさんからの具体的なご要望や課題について、SNSはもちろん、本HPにおいても触れることはありませんが、ここ最近、いわゆる人材発掘 ー 採用 ー 人材育成 ー 組織作りのご相談を多くいただくようになってきていると感じていました。実際に案件として抱えている2つが5年以上の関わりということもありますが、その他にも契約には至らなかったものの「東京チームをマネージしてほしい」「会社のスタッフらとの関係性に悩みがあり、相談に乗ってほしい」といったお話をいただいてきたことや、「既存のクライアントさん案件において、澤さんの領域や役割とともにどのように社長と連携・すみわけしているのか可能な範囲で教えてほしい」とピンポイントでお声がけいただくことが出てきています。
自己紹介ページでも記していますが、私の場合には、ベースとなっているのは大学卒業後に所属した会社で日々の業務を通じて体得してきたものです。振り返れば常に課題には事欠かなったことと、今現在もそうですが試行錯誤し続けておりずっとその勉強やPDCAサイクルの中にいるようなイメージで、常に更新し続けているような感覚を抱いています。
2年前の初夏に三男を出産して以降は確かに私のフットワークは落ちていますが、それでもありがたいことに仕事を続けられており、様々な角度から組織作りのお手伝い(という名の実務)やご提案をさせていただいています。
組織作りに際しては、大なり小なり組織には課題があるものであるという前提のもと、介入や改善の強さやその必要性があるかどうかから考えます。あわせて、エンゲージメントやモチベーションの向上が組織の成果へ繋がることを踏まえ、よりよい形はどういう組織であるかを経営者とともに描き続けます。また、現場のスタッフAさん固有の課題なのか、それとも組織的な課題であるのか。これは私の体感値の範囲ですが、比較的多いケースとして、個人の課題であったとしても、必要な介入がなされていないことによって組織的な課題へと発展している場合があるように感じられます。
組織の人数に限りがあり兼務されている状態であることや、経験豊富な人事の専門家がいない場合もあり、時として社長自らが介入していくことが最善であることもあり、それをご本人へ指摘させていただくこともあります。長らくその状態にある組織というのは、紐解きにも時間がかかり、その間新しいメッセージを発信し続けることが重要です。人はそう簡単には変わらないことも多く、個々のスタッフの意識を変えるというステップは骨の折れる作業でもありますが、個人の性格や特技・特性に寄り添った変化を促すことや、社長のしっかりとしたメッセージを受け、少しずつでも変化が見えてくると俄然変化の速度が上がっていきます。
組織の在り方への正解は1つではなく組織の数だけ答えは存在し、組織の状態や状況からプラクティカルな判断が必要な場合も往々にしてあり、一歩ずつでもより働きやすい組織作りへのお手伝いをと考えています。業務/役割の整理や、それこそ部門の区切り方、実務の流れや課題をお聞きして再編成をお手伝いすることもあります。組織図の形を根本から大きく変更するご提案を差し上げることもあります。
あわせて、時として実際に私がその組織の人と直接向きあうことがあるのですが、その際に最も大切なのは私が信頼される人間かどうかであると考えています。私からの言葉に聞く耳を持ってもらえているのか、これはなかなか一朝一夕には解決も飛躍的に伸びることもなく、私自身も休憩しつつです。よくも悪くもどこまでいっても生身の人間なので対応にもムラが出てしまうかもしれませんが、人の情緒や感情を扱うものはAIに置き換えられるものではないように考えています。
人の話というのは守秘義務があるため具体的には書けませんが、私自身が仕事上で意識していることは以下のようなことです;
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・何らかの強い感情(怒りの連絡をうける、相談される、泣きながら話される)に直面した際には、相手の状況や心理状態をできるだけ詳しく想像する
・一呼吸おいて対応する時とすぐに対応する時、これらを逐一判断することを怠らないようにする
・対面でのMTG、オンライン、通話、チャット、メールを使い分け、タイミングも考える(こちら理由で対面は叶わないことが多い)
・どんな些細なことでも、自分が言ったことは最低限守る
・自分の意見なのか会社の意見か、トーンは柔らかくも言葉ははっきりと用いる
・組織図は実際に即している必要があり、何度でも更新すればいい
・組織図のフォーマットも人員体制も部門の作り方も正解は1つではなく、自社オリジナルを常に考え続けるスタンスが望ましい
・判断を先延ばしにしないよう社長に伝え、間違ってもいいがその都度判断してもらうことを意識する
・何事も無期限にしない
・伝えるタイミングや言葉選びには細心の注意をはらう
・思い切った決断をする必要がある際には、ご自身の中でしっかりと覚悟を決める
・マンツーの会話はできるだけ避ける、ないしメモでいいので文字にして履歴を残す
・そういう見方もあるのかと一旦受け止める、が、それは受け入れるべきではないという場合にはしっかりと言語化する
・誰から伝わることがベストなのか;最も得たい結果に近づけるための選択をする
・全員にいい顔はできないが、悪者になって突き放せばいい/厳しくすればいいという話だけではないことを真に理解する
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これはまた、折々で、加筆修正削除していくことになりそうです。段落ごと追加する可能性も含め、そうして自分自身もより己の考えを整理し、実務へと移し、クライアントさんに貢献していけるよう努めます。そう、このESSAYページはいつしか自分自身のためのエッセイ集としての役割が大きくなっています。